リストの選択肢が多すぎてスクロールするのが面倒
Excelで事務資料を作成する際、所属部署名のような入力パターンが決まっていれば、ドロップダウンリストを作成しておいて、いくつかの選択肢から入力できるように設定しておくと手間を省けて入力ミスも少なくなります。
ただし、このドロップダウンリストに入っている選択肢が多いと、値を探すのにスクロールしなければならず面倒に感じることがあります。
そこで今回は、ドロップダウンリストを2段階構成にして、選択肢を絞り込む方法について解説します。今回解説する方法により、1つ目のリストで選んだ値に応じてもう1つのリストに表示される内容が連動して変わるようになります。例えば、「所属部署」欄のドロップダウンリストで「営業部」を選ぶと、「所属課」欄のドロップダウンリストには「営業第1課」「営業第2課」など配下の課が表示され、「所属部署」欄のドロップダウンリストで「総務部」を選ぶと、「所属課」欄のドロップダウンリストには「総務第1課」「総務第2課」が表示されます。
では、さっそく作り方を見ていきましょう。
ドロップダウンリストの元になる表を作成する
例として、以下のシート(①)を使います。入力する欄を「所属部署」(②)と「所属課」(③)のように2つ作成します。
ドロップダウンリストを作成する前に、まずは、リストの元になる表を準備します。
表が完成したら、リストの元になるセル範囲にそれぞれ名前を付けます。まず、「所属部署」のドロップダウンリストとなるセル範囲に名前を付けます。対象のセル範囲B4:E4(④)を選択した状態で、テキストボックスに「所属部署」(⑤)と入力します。
[Enter]キーを押して入力を確定します。これで、このセル範囲B4:E4に「所属部署」という名前が付きました。
次に「所属課」欄のドロップダウンリストとなるセル範囲に名前を付けます。セル範囲B4:E7を選択した状態で、[数式]タブ→[選択範囲から作成]をクリックします。
[選択範囲から名前を作成]ダイアログボックスが表示されるので、[以下に含まれる値から名前を作成]欄の[上端行](⑥)のチェックマークだけをONにします。
[OK]をクリックしてダイアログボックスを閉じます。
これで準備は完了です。
2つの連動するドロップダウンリストを作成する
「所属部署」、「所属課」の入力欄を設けたシートを表示します。
ドロップダウンリストを設定するセル(C3)を選択した状態で(⑦)、[データ]タブ→[データの入力規則]をクリックします。
[データの入力規則]ダイアログボックスが表示されるので、[設定]タブの[入力値の種類]欄で[リスト]を選択して[F3]キーを押します。
[名前の貼り付け]ダイアログボックスが表示され、先ほど設定した名前の一覧が表示されます。ここでは「所属部署」を選択して、[OK]をクリックします。
再び[データの入力規則]ダイアログボックスが表示されるので[OK]をクリックします。
続けてドロップダウンリストを設定するセル(B5)を選択した状態で(⑧)、[データ]タブ→[データの入力規則]をクリックします。
[データの入力規則]ダイアログボックスが表示されるので、先ほどと同じように[設定]タブの[入力値の種類]欄で[リスト]を選択します。
ここからは「所属部署」のドロップダウンリストの時と少し異なります。今回、「所属課」欄(セルC4)のドロップダウンリストで表示したいセル範囲は、「所属部署」欄(セルC3)のドロップダウンリストで選んだ内容に応じて変わるように設定します。
このような場合は、直接名前を入力するのではなく、INDIRECT関数を使って「=INDIRECT(C3)」と入力します。
これですべての設定が完了となります。